空に大きな窓をあけた、光都の高層住宅
光都の中心部で、ひときわ目を引く高層建築があります。
サンライフ光都。
遠くから見てもすぐにわかるのは、建物の中央にぽっかりと開いた、大きな四角い空間です。
「なぜマンションの真ん中に、こんな大きな穴があるのだろう?」
そんな疑問を持ったことがある人も多いのではないでしょうか。
実はこの建物は、磯崎新アトリエ+渡辺真理/設計組織ADHによって設計された集合住宅です。1995年に完成した、光都を代表する建築のひとつです。
建物に開けられた「空の庭」
サンライフ光都の最大の特徴は、やはり中央の巨大な開口部です。
5階から10階付近にかけて建物を大きくくり抜いたような構成になっており、この開口部には、居住者のためのルーフテラスが組み込まれています。
計画資料では、この空間は**「空の庭」**をモチーフとしてデザインされたものと説明されています。
高層住宅は、ともすれば巨大な壁のような存在になります。
ところがサンライフ光都では、その壁の中央から空が見える。
建物そのものが風景を遮るのではなく、建築の中に空と光を取り込むという、とても大胆な構成です。
正面から見ると巨大な額縁の向こうに空が切り取られているようにも見えます。
天候や時間によって、その「窓」の中に見える青空、雲、夕暮れの色が変わるのも、この建物ならではの風景です。
磯崎新が関わった、もうひとつの「光都の住まい」
すぐ近くにあるオプトハイツも、磯崎新アトリエと設計組織ADHによる建築です。
しかし二つの姿はまったく違います。
低層で円弧を描きながら地形に広がっていくオプトハイツに対し、サンライフ光都は垂直方向へ高く伸び、その中央に巨大な空間をつくっています。
同じ光都の住宅でありながら、異なる方法で「住むこと」と「風景」の関係が考えられているのです。
「マンション」だと思って通り過ぎるには、少しもったいない
サンライフ光都は美術館でも記念館でもありません。
今も人が暮らしている集合住宅です。
鉄骨鉄筋コンクリート造13階建て、99戸。1995年10月に完成しました。
けれど、光都というまちでは、こうした建築が特別な場所に隔離されるのではなく、日常の暮らしの中に置かれています。
次に前を通ったときには、ぜひ建物の高さだけでなく、**中央に切り取られた「空」**を見上げてみてください。
いつも見ている建物が、少し違って見えてくるかもしれません。
サンライフ光都 基本情報
名称 サンライフ光都
所在地 兵庫県赤穂郡上郡町光都2丁目20-1
竣工 1995(平成7)年10月
設計 磯崎新アトリエ+渡辺真理/設計組織ADH
構造 鉄骨鉄筋コンクリート造13階建
戸数 99戸
用途 集合住宅





